白銀之譚 ~ブログの章~

誉はまだ残っているかもしれない

メトロイドシリーズ最新作 メトロイドドレッド レビュー

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お久しぶりです、白銀です。

 

レビュー記事が続きますが、今回はタイトルにもある通り、「メトロイドドレッド」を一通り遊び終わったので、個人的なレビューを書き連ねていきます。

今回の記事に関しては、ネタバレ薄め(ストーリーの根幹の部分等は書きません)なので、まだ未プレイだという方でも基本問題ない範囲でいこうかと思います。

まぁネタバレの範囲って人によって違うので一概には言えない気はしますが・・・。

 

1.本作について

本作は、2021年10月8日に、Nintendo switchから発売された、横スクロール型探索アクションゲーム、メトロイドシリーズの新作となります。

シリーズはやったことなくても、スマブラで出演したりもしているので、主人公のサムスは知っている、という人も多いのではないでしょうか。

そもそもメトロイドシリーズは、一人称視点のプライムシリーズ

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そしてゲームボーイで発売された初代メトロイドから続く本作のようなスタイルの系統で分かれており、本作は後者のシリーズの続編という形です。

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2.ストーリー、作風、キャラ(キャラデザ)

メトロイドシリーズは時系列がちゃんとあるのですが、ゲームボーイアドバンスで発売されたメトロイドフュージョンから先の話は展開されておらず、本作でついにその続きのストーリーが語られました。

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こちらがフュージョンです。よく言われているドレッドが19年ぶりの新作というのはこれの発売以降はリメイク作品等しか出ていなかった為となります。

後述するサムスの見た目にも大きく関わるので、ストーリー的には結構転換期というか重要な位置づけじゃないかと個人的には思います。ゲーム自体も面白かったですしね!

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こちらがスマブラ等でよく目にする、馴染みあるオレンジをメインとしたカラーのサムスですね(こちらはサムスリターンズというリメイク作品のものなので微妙にデザインは違いますが)

では本作のキービジュアル、パッケージがこちら

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御覧の通り、サムスの見た目がフュージョンのパッケージと似た水色を貴重としたデザインに変わっていますが、フュージョンでサムスがこうなった経緯については本編冒頭でも語られる為割愛します。

禍々しい背景も含め、ドレッドの意味する「恐れ、恐怖」と良い感じにマッチした雰囲気ですね。

 

基本的に主人公のサムスが孤独な探索と戦闘を繰り返していく感じの作風なので、あまり登場人物等が色々出る作品ではないのですが、今回のキーとなるのはやはりこちら

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バイオハザードで言うネメシスやフリーホラーゲームの青鬼、等々のような、所謂追跡者枠「E.M.M.I(エミー)」です。

 

キービジュアルの背景にも居るこのロボットは基本一切の攻撃が通用せず、捕まれば即死、という都合上、特定のエリアを徘徊しているこのエミーからの追撃をあらゆる手段を使って振り切って攻略していく形となります。前作フュージョンにも同じように追跡者枠の敵が居て、人気だったのか再度このシステムを採用したのかもしれませんね。

前作でもそうでしたが、なかなか手に汗握る緊張感があるので、良いシステム、演出だと思います。

 

このシリーズは最近のゲームにはよくある会話シーン等がほぼ無く、今作も割と難易度高めな硬派なゲームなので例にならってそうなるのかと思いきや、要所でフルボイスムービーが流れたりします。

本当に大事な所しか流れない為、ゲーム自体のテンポを悪くせず、良い具合に感情移入というか没入感が増すので絶妙だなぁと感心しました。

この演出は、Wiiで発売された「メトロイドアザーM」という作品が、どちらかと言うとそういうストーリー面に力を入れた作品だと聞いているので(残念ながら筆者はこれだけシリーズ未プレイ)、アクション重視の旧作テイストに、アザーMの作風を盛り込んだ良いとこどりなバランスなのか、という印象を受けました。

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また、最新作で時系列も最新・・・と聞くとシリーズ未プレイお断りなイメージがついてしまいますが、フュージョンの話のくだりで軽く前述したように、これまでの経緯と、今回の冒険に至るまでをゲーム開始時のムービーで簡潔かつ綺麗に纏めて語ってくれるので、古参ファンには嬉しく、新規の方も置いていかれる事無くといった配慮もされており、上手く作られているなと感じました。

 

ここでは語りませんが、サムスの、ひいてはメトロイドシリーズにおいてかなり重要というか、真実が語られる事になるので、シリーズファンはきっと声を上げる展開が待っていると思います(実際筆者も色々驚愕したり納得したりと揺さぶられました)

3.システム、戦闘、謎解き

・システム

基本的に操作感やシステムは従来のシリーズ通りシンプルで、複雑で理解できない!といった事は起きにくい設計になっており、アクションまわりや新規に入手した能力の使い方等も説明が親切に出るので、ゲームをしばらくやっていけばシリーズ初めての方でも問題なくプレイできると思います。

一見難しそうに思えるメレーカウンターも、ゲームの冒頭にチュートリアルがあり、カウンター可能な攻撃が来るときは必ず大きな音と白い発光が出るので、勿論リスクはあるもののそこまで難しい部類ではないと思います(やりにくい相手ならそもそも無理に狙わなくても良いですし)

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こちらがメレーカウンター。決めた時はザコ相手なら必ず一撃で倒せるし、専用演出が入ってなかなか気持ちいい。

また、これを決めると回復や弾薬を沢山貰えるので、一気に補給もできます。

そのせいか過去作に比べると割と潤沢に補給ができるので、キツい状態で探索を続けなければならない、といった状態にはなりにくかったりします。

 

一点だけちょっと不親切な所をあげるとするなら、一部の能力に特殊なテクニックがあり、それを駆使しないとアイテム100%回収クリアを目指す際には厳しい上に気付きにくいかなという点でしょうか(特にシリーズ初プレイだと余計に)

・戦闘

戦闘面に関しては、死にゲーと言われる本作ですが実は通常のザコ戦おいてはそこまで難しいものではなく、大半は前述したE.M.M.Iによる事故だと思われます。(実際筆者がそうでした。ハードモードだと話が変わりますが)

 

特に後半能力が揃ってくると、半無双状態と言っても過言ではない事になるという・・・特にスクリューアタック。

 

ボスについても、どちらかというとアクションの難しさというよりはギミックをどう解くか、といったものが多く、攻略方法がわかれば割となんとかなったりします。一部結構強いのも居るには居ますが。

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この最初のボスとか正にそう。

 

また本作は死にゲーと言われつつもやられてしまう事にほぼデメリットがありません。例えば、セーブせずに結構ガンガン進めていて、急に事故ってやられたとしても、オートセーブが行われているのか、かなり直前のエリアから再開になったりします。

特にE.M.M.Iが居るエリアに関しては顕著で、エリアに自分が最初に踏み込んだ場所から再開になるので、割と気軽に再挑戦できます。

まぁそれでも理不尽な事故が何度も繰り返されて あああああ!!! となる所もありますが・・・。

・謎解き

戦闘も勿論ですが、現在持てる能力を全て駆使して、探索やギミックをこなしていくのがこのメトロイドシリーズの醍醐味だと思っています。

本作も例に漏れず、

探索を進める→進めない所が出たら一旦スルー、別を探索→新たな能力を獲得後再度訪れてそこの探索を進める事ができる

といった流れが基本で、行き詰まったらマップを開いてまだ探索が十全じゃないエリアや、獲得したばかりの能力を使えば開拓できる所へ行けば、凄く広大なマップながらなんだかんだ自然と攻略が進むので、この辺は本当に上手く組まれていると思います。

4.総評

・良かった点

適度な難易度の戦闘、能力を手にする度に広がっていく探索範囲、安定のBGMの良さ、シリーズファンでも新規でも楽しめる没入感&迫力あるシナリオカットシーン・・・全体的に2Dアクションゲームとして非常に良い仕上がりになっていて、海外人気も高いメトロイドシリーズ最新作の名に恥じない素晴らしいゲームだったと思います。

死にゲーと言われる所以ともなったであろう追跡者枠のE.M.M.Iも、かなりの緊張感を演出してくれて、良いスパイスになっていると思います。

ここで、カービィスマブラの生みの親である、桜井さんという方の言葉を引用しますが・・・

この言葉をこのゲームは本当に上手く体現していて、くやしい!もう一回だ! を、何度も繰り返し、達成できた時の嬉しさが倍増する・・・本当に良いゲームの構造してるんだなぁと。
・悪かった点

正直言うとあまり思いあたらないのですが、強いて言うなら、価格でしょうか。

定価で買うと7千円後半するのですが、普通に難易度ノーマルでシナリオをクリアするだけだと、筆者がのんびり初見でやっていても8時間くらいでクリアできてしまい、回収率100%クリアもそこから+3時間くらいの約11時間で終えてしまう事ができてしまうので(回収方法がどうしてもわからない所は少し攻略記事を見たりはしましたが)、「とりあえず本筋クリアさえできれば満足、あまりやりこみ要素はやらない」といったプレイスタイルの方には、少しコストパフォーマンスが悪いかもしれません。

逆を言えばやり込み要素はハードモードやスピードクリアによるエンディングリワード回収要素もあるので、やり込みたい人にはその面もあまり気にならないと思います。ゲーム自体のクオリティも非常に高いので・・・。

・終わりに

以上ですかね、☆5で表すなら・・・「☆4.5」といった所でしょうか。

非常に良いゲームでしたし、メトロイドファンでもあるので気持ちは☆5つけても良いのですが、甘口すぎるのもどうかなというのと、最近やったゲームで☆5相当のものがあったので、とりあえずこんな評価に落ち着かせたいと思います。普通に人に勧められる素晴らしいゲームでした。ありがとう任天堂・・・。

 

それでは今回はこのあたりで。また次回の記事でお会いしましょう!

 

 

・・・待ってるよ、メトロイドプライム4・・・。